ルポタージュ「KAIGAI」
私が海外で体験した海外四方山話集です

 
格安公共交通機関・ベモ(ロンボク島・インドネシア共和国)前編 2003/11/20
 生活水準の低い東南アジアの国々では、タクシーは勿論のこと、電車やバスさえも 市民が安く利用できる公共の交通機関とはいえません。そんな中、各国にはアイデ アを凝らした、地元の人々の足として活躍する独特の乗り物があります。バスほど 設備に高額な投資を必要としないので、その分料金は安くなっています。
 例えば、フィリピンでは米軍のジープを利用した「ジプニー」やオート3輪を使った 「トライシクル」。タイではこのオート3輪タイプのものを「トゥクトゥク」と呼んでいます。 ベトナムでは「バイクタクシー」と人力車の「シクロ」が有名です。
 インドネシアで有名な庶民の足は「ベモ」と「チドモ」。ベモの外見は普通のワゴン車 か、荷台の部分に屋根を付けた軽トラック。チドモは馬車。ベモは決められた路線を 走り、乗り合い性が強く、料金も決まっています。いわばバスのミニ版といったところ で、外見こそ異なるが、性質はフィリピンのジプニーと似ています。チドモは小型の 馬にリヤカーを引かせるもので、通常はチャーターで行きたいところまで行ってくれ ます。料金は交渉制です。
 面白かったのは前者の「ベモ」。決められたルートを周回、もしくは往復しているの ですが、運転者によっては儲け心一杯で乗客を定員以上に詰め込みます。料金は ルートによって異なるが、平均でRp.1,000からRp.2,000程度(20円くらい)。よって、運 転手の技量次第では1運行当たりの稼ぎも違ってくるのです。後編に続く
 




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