ルポタージュ「KAIGAI」
私が海外で体験した海外四方山話集です

 
100ペソ・ステーキ(マニラ・フィリピン共和国) 2005/11/12
  マニラ市内のショッピング・モール。それらには必ずフード・コート専用のフロアー がある。地下一階だったり、最上階のフロアーだったりと、デパートによってマチマチ である。フード・ショップの質や規模は、どこのモールもほぼ決まっている。マックや ケンタッキーなどの外国資本のファーストフード店に混ざって、チョーキンやジョリビ ーなどのフィリピン国内チェーンが軒を並べる。現地の人にとって、ショッピングモー ルで買い物をする客層は上流であるが、これらのファースト・フード店で外食をする ことも贅沢なのかもしれない。
 マカティの「ランドマーク」というショッピング・センターに行った。マニラでも、庶民的 で有名なデパートで、現地人で賑わっている。地下一階のフード・コートに向かうエス カレーターに乗って降りる。折り口に近づいたところで、若い女の子がチラシを配っ ていた。紙面の内容は、メニューの特価情報であった。確かに、全体的に安い価格 設定である。特に私の目を引いたのが、ステーキ89ペソ(196円)のうたい文句だっ た。
 早速、アルファベットでその店の看板を探す。探し当てたものの、もの凄く長い行 列ができていた。行列は隣の隣の店のあたりにまで及ぶ。明らかな営業妨害、それ らの店員たちが気の毒だった。
 結局、その店のステーキは諦めて、他店をのぞき見に歩いてみた。店先には、メ ニューの実物が陳列してあるので、お目当ての食種を探すことは困難ではない。
 ステーキを出す店を発見した。チラシは配っていないので、通常価格である。行列 も10人ほどだったので、この店に決めた。ステーキ類はどれも95ペソ(210円)。一番 ボリュームのありそうな「T−ボーン」ステーキに決めた。ライスも付いているし、今ま で食べたステーキでの中では世界一安い。
 味は、お世辞にも美味くはなかった。チキンライスと思われる飯は味がない。ステ ーキも、市販のグレービー・ソースを水に溶いたような味だった。肉はまあまあの大 きさであったが、かなり固い。
 と、まあ散々ではあるが、オーダー後の調理による鉄板皿によるステーキは激熱 だった。5分くらい、熱すぎて手が出せなかったくらいである。いずれにせよ、「安い」 という事はいいモンである。 
 




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