ルポタージュ「KAIGAI」
私が海外で体験した海外四方山話集です

 
オーストラリアの教育問題(オーストラリア連邦) 2003/09/07
 オーストラリアでの約一年間の滞在生活で感じたことがある。豪産の名物は農産 畜産物ばかりで、機械製品が皆無だったこと。電化製品や自動車はほぼ100%が舶 来品。ほぼと言ったのは、自動車メーカーで「ホールデン」というオーストラリアの会 社があったからだ。しかし、この「ホールデン」というカー・メーカーは米フォードと全く 同じ車を生産していた。同じ部品を国内で組み立てて、エンブレムだけをこのメーカ ー名に貼り付けていたもの。考えてみれば、日本の三菱だって豪国内では生産して いるのだ。
 広大な土地を有するオーストラリアは農産物と並んで、豊富な地下資源が輸出の 大部分を占める。石油は国内受給100%が可能らしく、別に製品を加工してまで外 貨を稼ぐ必要はないのかもしれない。それでも、他国の技術革新で普及する携帯電 話やパソコンなどの電化製品等を、ただ使うだけでは情けない気がした。
 これらの事情とは関連が有るのか無いのかは不明であるが、オーストラリアでは 男子学生が勉強をすることは珍しい。「クラスで勉強の出来る男子生徒はいじめら れる」 というのがその理由。そしてこの事態が全土で社会問題になっている。
 スポーツ王国・オーストラリアにあっては、この事情も納得できる気がする。オリン ピックやプロのスポーツ界で活躍するアスリートたちには圧倒的に男性が多いし、私 が通っていた語学学校の先生は全員が女性だったからである。




戻る
前へ
次へ