ルポタージュ「KAIGAI」
私が海外で体験した海外四方山話集です
恐怖の肉体労働・芝刈り(オーストラリア連邦) 2003/03/09
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美しい町並み・家並みのオーストラリアであるが、これに一役駆っているのがこまめ
に手入れされた青々とした庭の芝生である。この芝刈りの作業が一苦労だ。「別に
自分の家なのだから、住んでいる人が良ければ芝刈りなんかしなくてもいいではな
いか」。この理屈はオーストラリアでは通用しない。▲何故なら街を美化・整備するの
は各家庭の義務で、一軒の不整備が付近の町並みの美化を損ねる場合は厳しく処
罰されるからだ。庭の芝を伸び放題に放っておくと、隣人にチクられ、役人がすっ飛
んでくる。余談だが、各家庭にある庭のプールの手入れが面倒だからと、水を抜く
と、そこに落ちる動物や子供の事故の恐れがあるので、これもよくチクられる。知人
の日本人家庭では、庭に設置した大きな衛星放送用のパラボラアンテナが美観を
損ねているとして隣人にチクられ、撤去を余儀なくされた。▲私のシェアメイト(同居
人)は中年女性。よって、週末にはよく私が芝刈りをしたものだった。この芝刈り、冬
のシーズンは月に2回程度でよかったが、夏は毎週日曜恒例の行事になる。ゴルフ
場によくある運転方式の芝刈り機も金持ちの家にはあるが、我が家では手押し式の
ものだった。この手押し式の芝刈り機、重い上によく動かなくなる。斜面やヘリの部
分はそれこそ重労働だ。日本古来の麦茶のペットボトルも4リットルは予め作ってお
く必要があった。▲この誰もがおっくうな作業、さすがに代行業者もいて、1時間50
00円が相場だった。
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