ルポタージュ「KAIGAI」
私が海外で体験した海外四方山話集です
まるでカタツムリ。豪の住宅事情(オーストラリア連邦) 2003/03/09
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オーストラリアの住宅街、日本のものと違うとまず気づくのが町並みの美しさ。家並
みと通りが見事にマッチしている。理由はレッド、もしくはグレーに統一された家の外
壁のカラーだ。屋根も含めて家々の外色は大抵この2色のうちのどちらかだ。ゆえ
に日本の住宅街のようにゴチャゴチャとした煩雑さが感じられないのである。▲クィ
ーンズランド州の田舎町をひとりで旅していた時、たまたまシェアメイト(間借り相手)
のお母さんの家の近くを通りかかったので、寄らせてもらった。80才以上の高齢で
独り暮らし。数年前まではメルボルン郊外に居たが、寒いのでサンシャインステート
(太陽の州)・クィーンズランドに家ごと移ってきたという??????謎を解くのは
簡単だった。耐震構造が無く、平屋建ての多いオーストラリアの家はトレーラーで移
動可能なのだ。▲オーストラリアでは有り余る土地の価値はタイしたことなく、建物の
価値は高い。私が住んだゴールドコーストの平均一戸建て価格が1000〜2000万円く
らい。家のオーナーは手間暇かけて建物の内装外装をイジる。この行為がやがて
将来、家を他人に売るときに高値を生み出す場合がある。▲平均的な間取りは1キ
ッチン、1リビング、3〜4ベッドルーム、2〜3のトイレ・バス。ベッドルームが余る
と、ホームステイやシェアメイトを募って効率よく家計をやりくりする。▲さて前述の貝
ごと移動する「カタツムリ」的な引っ越しであるが、当然一般的な家では不可能で、独
り暮らしや老夫婦のみのワンルームクラスの住居での話である。気分に応じて海や
山、季節に応じて春や夏を楽しむ。なんとも贅沢な事情である。それにしても住民票
のない自由の国ならではのことだ。
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