ルポタージュ「KAIGAI」
私が海外で体験した海外四方山話集です

 
スコール(マニラ・フィリピン共和国−その1−) 2003/02/09
我々島国に暮らす日本国民にとって国境というものは身近に存在しない。確かに陸 続きの国境は太平洋戦争後は存在していない。ところが当たり前の話、国境線はち ゃんと海上にも引かれている。有名な日本の隣国といえば韓国、北朝鮮、中国そし て台湾だが、視線を真南に移せばフィリピンというれっきとした国家がごく近い距離 に存在する。人種、民族、文化の違いからフィリピンは先の隣国と区別されがちだ が、成田から飛行機で僅か3時間半、日本から直線上に大陸や島は存在しない立 派な日本の隣国である。▲我が中学生時代、フィリピンの首都はケソンと習った。今 でもケソンという都市はあるが、正確にはマニラのケソン地区。政治・経済の特別地 区がケソンに集中しているためで、現在の首都はマニラで正解だ。似たような例が オーストラリアのキャンベラやブラジルのブラジリアそしてカナダのオタワにも見られ る。USAのワシントンD.Cもその例だろう。日本でいえば千代田区大手町界隈の官庁 街の様な雰囲気で、旅行者にとっては行っても面白くも何ともない。▲さて、南国の マニラでは突然の土砂降り(スコール)は日常茶飯事である。戸惑うのは私のような 異邦人ばかりだった。▲海外に滞在していると、日本にいるように詳細な天気予報 にお目にかかることはまず無い。TVやラジオでの情報は皆無に近いし、やっていて も全国的な大ざっぱなものばかりだ。その点日本の気象庁とマスコミには頭が下が る。▲私が滞在した11月上旬は雨期の始まりだった。日中にそれこそ滝の雨が前 ぶりなく降り出す。−その2へ続く−




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